SOSを逃さないために。子供の話を聴く時のポイント3+1
娘六歳が通う小学校で、先日ワークショップがありました。
内容は、子供への暴力防止のための基礎知識について。CAPセンター・JAPANさんの主催です(CAPセンター・JAPAN (子どもへの暴力防止プログラム))
保護者と児童それぞれにお話があったんです。児童には主に「イヤなこと」があったときの対処法について。保護者には子供のSOSの受け止め方について。
子供に何か「イヤなこと」があった時、親に話そうと思ってくれないと、発見が遅れちゃう。大人が聴く姿勢を間違えると、ちゃんと話してくれなくなっちゃう。
この「話を聴く態度」のことが、もう、いちいちその通りだった。特に「そうだなー」と思った3点だけメモ替りにシェア。
1.「困ったら教えてね」じゃなく「なんでも話してね」
親は「なんか困ったことがあったら教えてね」と言いがちなんだけど、これだと「困ったこと」が引き出せないことがある。
「子供は困ってないんだけど、大人にとっては困ったこと」が聴けないのだ。大人の「困る」と子供の「困る」は違う。
子供は遊びのつもりでも、大人がちゃんと注意しないといけないことがあるもんね。変なとこに登って飛び降りたりとか。
なので、日頃から「なんでも話してね」と構えておくことが大事。
2.子供が話をやめるまで、子供に話をさせる
子供の話って、なかなか進まなかったり、要領が悪かったりで、ついイライラしがち。
でもここは「なんでも話してね」精神なので、グッと我慢して終わるまで待つ。
途中で突っ込んだり、結論を先取りしたり、最後まで聴かずに怒ったりすると、話してくれなくなっちゃう。大人だってそういう上司と話したくないもんなぁ。
話すだけでも子供のストレスは減るし、高ぶってる気持ちは落ち着いてくる。
そうなってから、大人のターン。ポイントを繰り返して、まずは共感する。そこからやっとコメント。交渉術で言うところの「イエス アンド」ですな。
3.1分でも充分長い
大人になると1年があっという間で…ということは、子供にとっては1年はすごい長いということ。
つまり「1分間」でも、子供にとっては充分長い時間になる。1分でもたくさんのことが話せる。
大人の1分間なんて、もうほんのちょっとのこと。1分あげるのに抵抗なんてないもんね(急いでないときなら…)
その1分で子供が落ち着いてくれるなら、その1分間、全身でちゃんと聴いてあげればいいのだ。
追加:あとは大人の話を聴くときと同じ
片手間に流して聴くとか、相槌を全然打たないとか、言い分も聴かずに怒るとか、これって大人相手だってNGなんだけど、子供相手だとやってしまう親が多い。
大人がイヤなことは子供だってイヤだよね。当たり前だよなぁ。
あと意外だったのが「子供の目を見過ぎない」こと。大人にとっては真剣に聴いてるアピールだけど、子供は怖がっちゃうんだそうな。
「聴」は「耳に十四の心」と書く
「なんかあった時に報告させる」じゃなくて、「日頃からなんでも話してもらうように心がける」のが大事なんだなぁ、と、しみじみ感じました。
「聴」は「耳に十四の心」と書く、というのは講師の方が言っていた言葉。「同じことを14回聴かされる覚悟で」とのことでした。確かに、同じこと何回も言うもんなぁ…。
やっぱり、話を聴いてもらう、って、楽しいもんね。
大人だって楽しい。子供だって楽しい。なら、親がちゃんと楽しい思いをさせてあげよう。
「知ってる」「それ聴いた」という言葉をノドで止めて、ふんふん頷いてあげよう。5分でも。1分でも。
↑これも「聴き方」について書いてある本。大人につかうコーチングの技術を、育児にも活かしてるのだ。オススメ。