「イクメン山」から「山脈」になること
「産後クライシス」や「自称イクメン」というキーワードに敏感になっているパパです。
子供を出産後、奥さんと旦那さんが育児の問題からすれ違っていく「産後クライシス」。
旦那さんは育児に参加しているつもりでも、奥さんから見ると不満でいっぱいの「自称イクメン」。
どちらも子を持つ父親としては気になる話題です。自分もこうなってないかな……と胸に手をあてる日々です。
そんな中、このブログを読みました。育児・教育ジャーナリスト、おおたとしまささんのブログ。産後クライシスについての書籍の感想を述べながら、「イクメン」ブームで夫への期待が高まりすぎていることに触れ、
そして、現在、子育て講演会では、父親に対しても母親に対しても、つかみとしてよくこんな話をする。
「バリバリ仕事して、しっかり稼いできてくれるけど、家には早く帰ってきてくれて、家事も育児も進んでやってくれる。自分の愚痴はもらさずに、ママの愚痴には何時間でもつきあってくれる。子どもとたくさん遊んでくれるけど、ママへの愛情表現も欠かさない。ときにはビシッと子どもを叱れるけど、ママのことは絶対に非難しない。適度にオシャレで、かっこいいけど、ママ以外の女性には見向きもしない……なんてイクメン像ができあがっているようです。そんな男性がいたら僕が結婚したいくらいです!」
そうなのだ、そんな人、いないのだ。
でも、目指してしまうのだ。奥さんも、旦那さんも。
高すぎる「イクメン山」
奥さんが「イクメン」のイメージを高くもってしまうので「産後クライシス」につながってしまう、というロジックなのだけど、逆もまたあるのだ。
旦那さんが「イクメン」のイメージを高くもってしまうのだ。
このイメージがもたらす結果は2通りある。
1つは、高すぎる山を前にして諦めてしまうパターン。そんなのできねぇよ、と、身の丈のイクメンになれる人(もしくはなにもしなくなる人)
もう1つは、その高すぎる山をなんとか極めようとしてヘトヘトになってしまう人。
そんな人いるの?と奥さんたちには言われそうな中、こっそりと手を上げますが……僕がそうでした。そうなんです。僕なんです。
おおたさんのつかみの話の通りの「イクメン像」を目指してしまい、ちょっと失敗すると「ダメだ……」と過度に凹んでしまっていたのです。
その凹み具合たるや、お皿を1枚割っただけで、
「自分は向いていない…」
から、
「家庭を持つなんて背伸びをしすぎたんだ…」
まで行ってしまうほどでした。凹みすぎでした。減点で考え過ぎでした。
今はなんとかなっております。お皿を割っても凹みません。
いや、ちょっと凹みます。ちゃんと謝ります。
「山」から「山脈」に
やっぱり、その、いきなり全部って無理なんですよね。
そして家のことなんだから、1人で頑張ってもしょうがないんですよね。家族で助け合わないと。あるいは両親も巻き込まないと。
軍人・山本五十六も言ってました。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
この辺りまでは有名ですけど、この言葉には続きがあります。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
お互いがお互いを高め会って、信頼しあってこその、家のこと。
高すぎる「イクメン」山に、奮闘している旦那さん、もしこれを読んだら、ちょっとその山の標高を低くしてみませんか。
話しあって、耳を傾け、奥さんの思ってる標高と、旦那さんが登れる標高を、きちんと合わせてみませんか。
2つの標高が合えば、連なる1つの山脈になれるはず。
山脈になって、共に我が子を守っていきましょう。
産後クライシス なぜ、出産後に夫婦の危機が訪れるのか (角川フォレスタ)
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