カンフーとお父さんと ~ 大人が夢を語るということ ~
昨日のW杯予選、日本VSオーストラリアの中継は多くの人が観ていたようですねー。
そこで、これまた多くの人が観たと思うんですけど、提供していたキリンのCM、KIRIN のどごし夢のドリームの最新作、「カンフースターになりたい」編が、まぁとにかく素晴らしいんですよ。
主人公は会社員の石田さん。34歳。子供の頃からジャッキー・チェンが大好き。ジャッキーの映画を何度も観て、専門学校で武術部を作ってしまうほど。ジャッキー・チェンつながりでしょこたん(中川翔子)のファンにまでなった。
そんな石田さんの夢はもちろん「カンフースターになりたい」。
採用前のインタビューではその妄想が爆発。最初はジャッキーとしょこたんと三人でご飯を食べてるシーンで、そこに敵が現れて、椅子でババンと倒して…と、細部にまでこだわる。敵の手下に”ボスあいつだ”と言われる、外に出ると敵100人、夕日をバックに剣の練習をするシーンもあって…。
そしていざ採用となり、石田さんのやりたいこと数十個は全部叶うことになった。
ジャッキーもしょこたんも出演OK。敵役に指名した、武術部の後輩(現・アクション俳優)の出演もOK。ロケ地は上海。カンフー映画でよく見る昔の中国の街並みのセット、ジャッキー映画のアクションスタッフ、リハ含め1週間の日程。壮大すぎるスケールに、後輩と二人で興奮が止まらない石田さん。
その様子はメイキングでたっぷり見ることができる。石田さんと後輩の絆に、もうボロボロ泣いてしまう。
ひとしきり感動して、泣いて、ふと思った。
…自分には、こんなに叶えたい夢があるだろうか?
子供には「将来の夢は?」と聞くけれど
最近こんな本を読んだんです。菅原裕子さんの「お父さんだからできる子どもの心のコーチング」。
タイトルには「お父さん」とあるけど、これは「父性」のこと。性別に関係なく、母性に対して父性はどういう役割を持つか、子どもとどう接するべきかを、わかりやすい言葉で説明してくれます。
その中でも印象に残っているのが、まさに「夢」の話。
よく、子どもには「将来の夢はなんですか?」とか「大きくなったら何になる?」とか、聞くことがあるじゃないですか。
でも、それ(夢)を聞く大人は夢を持っていますか?と菅原さんは言うんです。
子どもに言葉で「頑張れ」と言うより、親が自分の人生で頑張っている姿を見せることのほうが、はるかに雄弁に人の生き方を教えるものです。
ぜひ子どもに語りたいものです。「お父さんの夢はね…」と。
菅原さんは、仕事で頑張っているお父さんを想定しているので、カンフーで頑張っている石田さんとはちょっと違うんですけど、でも、この「夢を持つ大人」の姿はとても眩しいんですよ。
子どもがなりたい大人って、その眩しい姿なんじゃないかな、って思うんですよね。
大人が描く未来の地図を、面白そう!と進んでほしいんですよね。
自分にどんな未来が描けるだろう。
どんな地図を見せることができるだろう。
あなたの夢は、なんですか?